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寄り道『web小説感想会』②

▽やぁ。

▽早速、色々言われたりしてたうぃずだよ。

▽ま、何言われようがこのスタンスも辛口も変える気は無いから、メンタル弱めと自負する人間はここで引き返した方がいいかもしれないね。

▽では、今回も5作品の感想だ。


▼それでは、本文へどうぞ▼



赤眼の彼が、異世界支配してみた

作者 ひよこ丼


 『自分の望まない自殺』により、異世界に転生することになる主人公。

 深い霧に包まれた見知らぬ場所で目を覚ました彼は、狼に襲われている女性を守って意識を失う。

 次々と彼の身に起こる出来事は、果たして仕組まれたものなのか――。

 無能力異世界ファンタジー、開幕。



 能力を持たない系主人公が、体操られて(?)身投げしたら、謎の力により転生させられた系ファンタジー。
 転生ではなく、転移かな? スマホとか持ってたから恐らく転移だね。

 文章力に問題はなく、その構成自体も読みやすくて大変良い。

 主人公がかなりおちゃらけているので読み手を選びそうだが、特に突っ込むこともないだろう。

 ただ、その場に流されやすく不遜な態度をとることが多い(初対面で愛称付け、敬語はほぼほぼ使用しない)為そこを気にする人には受けが悪そうではある。

 しかしこれも、無双系なろう物では良くあることなので特筆することではないか。

 テンポとしては、キャラクターの会話がかなり多めの為、シナリオの進行速度は控えめ。

 しかし、キャラ付けを頑張っているのであろう文章が随所に見られる為、これからに期待ができる。

 ただし、その多くは主人公のおちゃらけた態度にツッコミを入れる形で発揮されている為、『主人公を引き立てる為のオブジェクト』にならないように注意は必要だろう。

 現在更新時点では、冒頭の『理不尽転移』以外は特筆して他作品との差別化がなされている訳では無いが、まだ序章である為これからに期待したい。

 しかし、次に引用する文章に関しては疑問を呈する。

『 スマホに目覚まし設定をするのもアリだが、貴重な充電をそんなことに使うわけにはいかない。既にいらないアプリは消し、充電長持ちアプリをダウンロード済みだ。いつ使う機会が訪れるのか分からないのだから。』

 異世界である筈なのにアプリのダウンロードを済ませている(転移時点の確認では圏外であった)のが伏線なのか、ミスなのか。

 恐らく後者であると思うのだが、僕が見逃しているだけでスマホの電波を受信できるような何かがあったのだろうか?

 現状では見つからないため、ミスであるのなら訂正が必要かもしれない。

 序章のインパクトには欠けるが安定性はある、これからの展開次第の作品と言えるだろう。


▽リンク▽

https://ncode.syosetu.com/n1269es/




少年はただ幸せになりたい

作者 ファルコン


 とある村、ある時3歳の少年は自分が無念のまま死んで、転生したということを思い出す。

 前世では生まれつきの難病で、何も出来ずに命を失った彼は、今世こそ幸せに生きようと誓う。

 しかし誓いも虚しく、村を襲撃した山賊に恋人を嬲られ、主人公も無残に殺された――かのように思われたが、気がつけば3歳の自分に戻っていて――。

 2度無念の死を遂げた主人公が、今度こそ幸せを掴む為努力を重ねる、誓いのファンタジー。



 先ずは文章について。

 基本的に主人公の一人称視点で進行され、テンポは良い。
 
 台詞の比率がかなり高いため、小説というよりは全体的に『台本』に近いイメージを受ける。

 ただし、破綻している訳では無いので好みの範疇に収まってはいるか。

 シナリオだが、序章の進行にはかなりの既視感を覚える。

 既に書籍化・コミカライズ化している先人作品にほぼほぼ同じ展開の作品があったはずだ。

 そちらとの差別化としては、チートを得ている訳ではないということだが、故にインパクトは終始低めである。

 能力には全く頼らず、努力で切り開いていく様は好感が持てるが、小説としては緩急に欠けているだろう。

 もしこれからも『無能力・チート無し』を掲げて行くのなら、その分シナリオの良さで差別化しなくてはならない為、なかなかに鬼門だと思う。

 評価できる点として、主人公が『子供らしい』ことが挙げられる。

 変に大人ぶり過ぎてもおらず、純粋に子供らしいのは好感触だ。

 安易に使い古された展開を使わず、しっかりと基盤を固めて話を紡いでいけば、安心して読める作品になるには容易いだろう。

 緩急に関しては課題となるが……。


▽リンク▽

https://ncode.syosetu.com/n5441er/




JK奴隷と異世界の皇子(仮)

作者 西方政府軍兵士


 初めに注意、こちらの作品はR-18指定がかかっている。

 その内容には勿論、男女の情事も含まれているため、苦手な方は飛ばしていただきたい。

 平凡な女子高生だった藤野美咲は、突如、異世界に転移させられた。

 異世界に送られた彼女は、事態を把握する間もなく、現地で最強を誇る帝国 アウルム帝国の軍隊に捕えられてしまう。

 その後、皇帝への献上品として、帝都に送られた彼女を待っていたのは、皇帝の唯一の男子である皇子 フィリウスの奴隷としての扱いだった…

 そして約150年ぶりに現れた異世界からの人間を自らの奴隷として所有することになった第1皇子 フィリウスは、美咲を性欲の対象と見ていたのであった。


※引用

 さて、生年向けの小説となる訳だが、そうなれば今まで感想を書いてきた作品とは評価の方向性が異なってくる。

『フランス書院』等に代表される生年向けノベルは、いわゆる『実用性』だとかそういう面を加味することになるのは言うまでもないだろう。

 それらを踏まえた上で、この作品を『生年向け』として見た時の感想は『実用には厳しい』ということだ。

 否、そういうシーンだけを切り取れば実用性に関しての問題は何も無いのだが……如何せんそこに到達するまでのテンポが悪い。

 それがメインではないにしても、ひたすらに繰り返される説明は、読者によっては殆ど読まれずに飛ばされてしまう部類の物である。

 その作り込まれた世界観には嘆息を漏らすが、例えば『登場する特有のモノ』全てに詳細な説明をしていては、読者受けはあまり良くはないだろう。

 逆に、そういった設定が深く作られているというのは、それだけ安定した基盤があるということでもあるが、それらは『設定集』だとか『イラストの横』にでも添えるのが無難である。

 文章自体は難解ではなく、展開も楽しめていたのでスピード感を大切にするのなら控えめにした方がいいと思われる。

 前述した通り、『生年向け』部分には何の問題も感じない。

 但し、男性器を『ファルスPhallus(ギリシャ語)』と書いたかと思えば『ペニスPenis(英語)』と呼ぶ場面もあったり、表記揺れがあったのが気になる。

 ニュアンスの違いなのだろうか?

 しかしそういった細かい部分を除けば、『実用性』に関しては疑いようもなく、性に多感な男子が淑女に習ってという展開は男性であれば夢見たこともあるのではなかろうか?

 総評として『生年向け』と見た時は『読み辛さが目立つ』が、異世界幻想譚とするのなら『その設定は賞賛に値する』と言ったところだろうか。

 どちらにしても、ある程度設定は『だし惜しむべき』だと思う。

 設定集や攻略本の類を読み込むのが好きな読者は、一読の価値が充分にあるだろう。

▽リンク▽

https://novel18.syosetu.com/n3582ea/



英雄は受付に。

作者 北国の杏


 かつて神と精霊が造ったと言われるこの世界___。
魔法、スキル、精霊、様々な生物や種族、名前のない何かだって存在している。

 けれどこの世界に住むもの達は共存してきた。
古から今日まで歴史を共に創ってきた者として。

その中でも特に間に立ってきたのギルド。
人と人、人と人ならざる者達を遥か昔から繋げてきたのである____。


 そしてインスワール王国と言う名の国に住む、主人公ジグロ。
冒険者達から軽視されているギルドの受付という職業で働くジグロには秘密があって……。

 さあ、今日もギルドは忙しい。

※引用


 主人公は冒険者ギルドの受付であり、精霊達に愛される素質を持った『愛し仔』である。

 まぁ、『魔法使いの嫁』のチセと同じ体質というかまんま同じ設定なのだろう。

 また、精霊や魔物と契約を交わす(名を呼ぶ・与えることが条件?)と気を失う程の魔力を消費するらしい。

 こちらも、『転生したらスライムだった件について』等の転生ファンタジーに見られる設定と同一と考えて問題ないだろう。

 さて、シナリオに関してだが、良くいえば『テンポが良い』がインパクトには欠ける。

 良くも悪くも、一般的な流れを踏襲した展開であるため、これと言って目新しいものは無かった。

 作者が書く他小説とのクロスオーバーという展開自体も悪くは無いのだが、序章で描くには『読者を置いてけぼりにしかねない内容』である。

 また、基本的に登場するキャラクター全てが『主人公を持ち上げる為』に存在している感は拭えないだろう。

 これはライトノベルでは良くあることでこの作品だけに言えたことでは無いのだが、それ故に飽きられやすい危ういやり方となっている。

 新時代を切り開いていきたいと望むのであれば、キャラクターを活かす展開を模索した方が良い。

 文章に関しては、早すぎるテンポに困惑こそしたが致命的に問題があるようには思えない。

 というより、これからの伸び代を感じる発展途上の文である。

 シナリオも含めて、多くの書籍を読んで研鑽に励んで貰いたいものだ。

 問題点を挙げるとするなら、情景描写がほぼない為に背景が想像しにくいというところか。

 かと言って、やり過ぎてもテンポを失う為に自分のスタイルと想像して配分を決めてほしい。


▽リンク▽

https://ncode.syosetu.com/n7065eq/4/



REBEL ~転生殺し~


作者 鳥越 富


 今から100年前、魔王の支配する世界に一つの「奇跡」が起こった。異世界より不思議な力を内に秘めし「転生者」が召喚されたのだ。

 「転生者」の強大な力により、長きに渡り世界を支配していた魔王は討伐され、世界に平和と安寧がもたらされた。

 そして現代。魔王という脅威は排除されたにも関わらず、その後も「転生者」は召喚され続けていた。その結果、とある問題が浮上することとなる。

 「転生者」によるその世界にて生きる原住民の支配である。

 長きに渡る平和の時代の到来に「転生者」達はすっかり腐敗してしまっていた。横領、賄賂、脅迫、略奪、隠蔽、傷害、そして殺戮。


 そんな腐敗しきってしまった世界を救う為に立ち上がったのは、チート能力を持つ「転生者」ではなく、その世界にて生まれた「ただの村人A」!? 

 たった一人のヒーローの反抗が今始まる。

――敵は世界の全て――



 身勝手な『転生者』により家族も愛した人間も全てを喪うことになった主人公が理不尽に仇なす物語。

 全体的に文章も読みやすく、シナリオも纏まっていて評価は高い。

 但し、『復讐譚』としてスタンダードな『理由付け』と『展開』であるため、それ等を好む読者からは二番煎じと思われかねない危うさを孕む。

 しかし、差別化部分として『何らかの存在による陰謀』が主人公を間接的に操っていることを匂わせており、この部分をどう活かしていくかが重要になるだろう。

 ただし、この『陰謀』部分については露骨過ぎる節があり、これを『伏線』と呼ぶには目立ちすぎていると思う。

 それを抜いても、僕が特に言及する必要はない完成度である。

 一般的ライトノベルの基準には達している為、ここからの展開次第では書籍化も充分に狙えるだろう(書籍化の敷居が下がりすぎているとも言えるが)

 但し、売上を狙う為には『回復術師のやり直し』等に見られる『強烈なインパクト』や『ぶっ飛んだ展開』が欠如している為、そちらの意識を強めた方が無難だ。

 とは言っても、自分自身の書きたいものを貫けば単純に面白い作品にはなる筈だ。

 これからの展開に充分に期待出来る、読んで損はしない作品であると言えるだろう。


▽リンク▽

https://ncode.syosetu.com/n3430ep/





▽さて、今回も5作品のレビューだった訳だが。

▽流石に量をこなすと大変だったよ。

▽特に、RTしてくれた作品の中には100話を超える作品も幾つかあってね。

▽そういう作品は、時間をかけて読まなければならないので『1・2作品づつ』レビューさせて頂きたい。

▽仕事もまた始まるしね。

▽次回からペースが落ちると思うけど、必ず作品は読ませてもらうよ。

▽さて、今回読ませて頂いた作品も併せての総評だ。

▽こればかりは、難しい問題なのだけど、どうしても『使い古された展開・設定』に頼りがちなのが『なろう』という小説投稿サイトには良く見られる。

▽まぁ、練習としてはそういう物から書いていくのがいい訳だが、読者はそんなことを考慮しちゃくれないからね。

▽故に、僕も思ったことをそのままレビューする形にはなってしまう。

▽厳しいことも書いている為、かなりキツい人も居ただろう。

▽しかし、僕は僕なりに『応援』しているが為のレビューだと理解だけしていただきたい。

▽全く興味もないものに、レビューなんて書かないのだよ?

▽ま、そんなくだらないことは兎も角だ。

▽創作なんてものは叩かれてなんぼだ。

▽叩かれなきゃ、上手くなれないものなのだよ。

▽作者の熱意を、熱いうちに読者が打つ。

▽作者はそれを吟味して、時には応えてこそ良い作品というのは産まれるのだからね。

▽……ま、書店員である僕は『売れる』作品目線でのレビューしか出来ないけれど。

▽こんなブログでも、参考になれば嬉しい限りだ。

▼それでは、また次回。

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